新卒でIT企業を選ぶとき、最初は社名や事業内容だけを見て迷っていました。比較する会社が増えるほど、何を基準に決めればいいか分からなくなります。そこで私は、待遇、会社の伸び方、エンジニアとして経験できる仕事の3つに分けて見ました。
私が先に決めた条件は、基本給25万円以上、年間休日120日以上、過去5年の成長と市場性、そして一次請けかどうかと要件定義を経験できる可能性です。すべての人に同じ基準が合うわけではありませんが、自分の優先順位を先に言語化したことで、求人票と面接で聞くことがはっきりしました。
先に結論:条件は「待遇」「会社の伸び」「仕事の中身」で見る
年収や休日だけで決めると、入社後にどんな案件へ関われるかが見えにくくなります。反対に、やりたい仕事だけで決めると、生活面で無理が出ることもあります。比較するときは、条件を一つずつ点で見るのではなく、3つのまとまりで確認するのがおすすめです。
- 待遇:基本給、固定残業の有無、年間休日、昇給の考え方
- 会社の伸び:過去5年の売上・利益の推移、事業の市場性
- 仕事の中身:何次請けか、要件定義や設計へ関われるか、配属の決まり方
求人票以外で確認できる公的な職場情報
厚生労働省の職場情報の提供制度では、新卒者のミスマッチを減らすため、労働条件に加えて次のような青少年雇用情報を確認できる仕組みが案内されています。
- 直近3事業年度の新卒採用者数と離職者数
- 平均勤続年数
- 研修の有無と内容
- 前年度の月平均所定外労働時間
- 前年度の有給休暇の平均取得日数
厚生労働省の若者雇用促進総合サイトでも、掲載企業の採用・定着、残業、有給休暇、人材育成に関する情報を検索できます。すべての企業が掲載されているわけではないため、見つからないだけで候補から外すのではなく、求人票や企業サイト、面接での回答と照らし合わせる材料として使うのが現実的です。
私が絶対に外さなかった条件
基本給は25万円以上で見る
比較するときは、求人票の「月給」ではなく基本給を見ました。月給に固定残業代や手当が含まれていると、見た目の金額だけでは比べにくいからです。固定残業代がある場合は、何時間分か、超過分が別途支給されるかまで確認しました。
年間休日は120日以上を目安にする
年間休日は、働き方を想像しやすい項目です。土日祝が休みでも、会社独自の休日や年末年始休暇の数で差が出ます。数字だけで終わらせず、有給を取りやすい雰囲気か、繁忙期はいつかも面接で聞く候補にしました。
過去5年の成長率と市場を見る理由
会社の規模が大きいかだけではなく、過去5年で売上や利益がどう動いているかを確認しました。伸びているなら必ず良い、落ちているなら必ず悪い、という話ではありません。ただ、会社がどの事業へ投資しているか、今後も必要とされる市場にいるかを考える材料になります。上場企業ならIR資料、非上場企業なら採用ページや公式発信、面接での説明を組み合わせて見ます。
市場については、「その会社が何を作っているか」だけでなく、「その仕事を必要とする顧客が今後も増えそうか」を見ました。例えば、顧客の業界、扱う課題、競合との差別化を軽く調べておくと、志望動機にもつなげやすくなります。
何次請けかを確認した理由
IT企業は、顧客から直接仕事を受ける一次請けだけでなく、複数の会社を通して案件に入る形もあります。何次請けかだけで会社の良し悪しは決まりませんが、顧客との距離、担当する工程、案件の選択肢に影響することがあります。私は、将来的に顧客の課題を理解して提案できるエンジニアになりたかったため、確認項目に入れました。
求人票に書かれていないことも多いので、「主な取引先はどんな企業か」「案件は直接契約が多いか」「新卒はどのようなチームに入ることが多いか」と聞きました。答えづらそうな会社を落とすための質問ではなく、入社後の仕事を具体的に想像するための質問です。
要件定義を経験できるかも聞いた
要件定義は、顧客が何に困っていて、何を作るべきかを整理する工程です。新卒のうちからすぐ任されるとは限りませんが、将来その工程まで経験できる環境かは確認しました。実装だけを続けるか、設計や顧客との会話まで広げられるかで、数年後に身につく力が変わると思ったからです。
- 新卒は最初にどの工程を担当することが多いですか
- 入社3〜5年目のエンジニアは、どんな仕事まで任されていますか
- 要件定義や設計に関わるための評価基準・育成の仕組みはありますか
- 顧客と直接話す機会は、どの職種や年次からありますか
求人票だけで決めず、面接で確認したこと
求人票は比較のスタート地点で、働き方や案件の実態まで書かれているとは限りません。私は面接を11社受ける中で、給与や休日のように数字で確認できるものと、案件・成長環境のように会話で確かめるものを分けました。聞きたいことを事前にメモしておくと、逆質問の時間を使いやすいです。
面接で何を聞かれるか、逆に何を準備しておくと話しやすいかは、IT就活で実際に聞かれた面接質問5選にまとめています。ESの内容と企業選びの軸がずれると、志望動機も弱くなりやすいので、ESが通らなかった経験から変えたこともあわせて見直しました。
比較表は自分のために作る
会社を比べるときは、会社名、基本給、年間休日、固定残業、売上の推移、市場、何次請けか、関われる工程、気になった点を一枚にまとめました。大事なのは、点数を機械的につけることではなく、なぜその会社を選びたいのかを自分で説明できる状態にすることです。
就活全体の順番がまだ曖昧なら、大学3年春から内定までのIT就活スケジュールを見て、企業比較を始める時期も決めておくと進めやすいです。
企業比較を一人で抱えたくない人は、第三者へ条件を説明して抜けを確認する方法もあります。私が使った支援内容の違いは、IT新卒向け就活サービス6社比較で整理しています。紹介企業をそのまま受けるのではなく、自分の条件表と照らして判断してください。
比較する企業そのものを増やしたいときは、合同説明会も入口になります。Meets Companyで約6社を一度に見た体験では、複数業界を知れた良さと、興味が薄い企業へ勢いで応募しないための判断方法を紹介しています。
まとめ
私の場合は、基本給25万円以上、年間休日120日以上、過去5年の成長と市場性、何次請けか、要件定義を経験できるかを軸にしました。大事なのは、ネット上のランキングをそのまま信じることではなく、自分が数年後にどう働きたいかから確認項目を作ることです。求人票で絞り、面接で仕事の実態を聞く。この順番なら、比較の迷子になりにくくなります。
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